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ローヤルゼリーは女王蜂の専用食
羽化してから3~12日経過した若い働き蜂は、花粉やはちみつを食べます。そして、働き蜂の体内で特殊な物質に変化し、頭部の分泌腺から分泌される白いクリーム状のものがローヤルゼリーです。
ミツバチの巣の中で、ローヤルゼリーが与えられるのは女王蜂だけ。ローヤルゼリーは女王蜂の専用食なのです。
蜂にローヤルゼリーを与えると女王蜂になる
働き蜂も女王蜂も、同じ受精卵から孵化しますから、遺伝的な違いはありません。孵化すると、最初の3日間はローヤルゼリーが与えられます。
その後、ハチにローヤルゼリーを与え続けると、女王蜂になります。他方、3日目以降、はちみつと花粉を与え続けると、働き蜂になります。
ハチが与えられる食事、ローヤルゼリーを与え続けるか否かで、女王蜂になるか働き蜂になるか決まるのです。
これは自然界の神秘であり、この仕組みは科学的に完全には解明されていないのです。
ミツバチの巣はひとつのコロニー
ミツバチは多くの仲間と共同生活を営む昆虫。
巣の中のハチの集団を「蜂群」と呼び、巣の中には、たった一匹の女王蜂と数千から数万匹の働き蜂、10%程度の雄蜂がいます。
働き蜂
働き蜂は、全て「雌(メス)」です。
働き蜂の一生は、まさに働きづめです。女王蜂の育児、巣作り、巣の修理、花蜜と花粉の収集まで行います。働き蜂の一生は1ヶ月くらいですが、加齢によって仕事の内容が変わっていきます。
これが、ハチの世界の興味深いところです。
[羽化したばかりのミツバチの仕事]
羽化したばかりのミツバチの仕事は巣の中の掃除です。ミツバチは巣内を動き回り、汚れを舐めたり、ゴミを外に出して掃除に専念します。
[生後4~12日目]
生後、4日目から12日目までの働き蜂は、育児と女王蜂の世話をします。
これは人間に例えると、高校生くらいの年齢です。この時期の若い働き蜂は、ローヤルゼリーをたっぷり分泌します。働き蜂は日々、巣に運ばれたハチミツと花粉を食べて、女王蜂にローヤルゼリーを与えます。
そして、卵の世話や幼虫にローヤルゼリーを与えて、育児係としても働きます。
働き蜂は女王蜂の体を舐めます。女王バチの体から、産卵能力を抑えるフェロモンが分泌されています。よって、働き蜂は産卵できないのです。
[生後13~19日目]
生後、13日から19日目までは、巣の門番、倉庫管理、巣作りを担当します。
この時期のミツバチは中年期に入りますから、ローヤルゼリーの分泌が衰えて、代わりに蜜蝋(みつろう)がお腹から分泌されます。巣作りに丁度いい年齢なのです。
そして、巣の中の温度管理も、この時期のミツバチの仕事です。夏場は、翅(はね)を動かして巣内に空気を送り、温度調整します。冬場は、身を寄せって巣内に熱がこもるようにします。
[生後20日]
この時期、ミツバチは門番の担当となります。
[生後25日]
ミツバチは外勤バチとなり、外で花の蜜と花粉を集めます。
つまり、花の周囲を飛び回っている働き蜂は、全ておばさん、お婆さんの働き蜂なのです。そして、ミツバチは生後30日ほどで亡くなります。
これって、意外ではありませんか?
花から花へ飛び回っている働き蜂の見方が変わると思いませんか?
決して若くはない働き蜂を見かけたら、労いの言葉でもかけてあげたくなりますね。
雄蜂
雄蜂は、春から夏以外はあまり現れず、未交尾の女王バチと交尾するためだけに存在しています。雄バチは巣の中の仕事を一切しません。
女王蜂
女王蜂は、卵を産み続ける存在です。
一つの巣の中のハチは、全て女王蜂から産まれています。女王蜂は一生を通して産卵を続けます。年間、数十万個の卵を産み続けるわけですから、驚異的な生殖能力です。
働き蜂を放置すれば、卵を産んでしまいます。そこで、女王蜂は特殊なフェロモン(経口避妊薬)を出して働きバチに嗅がせます。すると、働き蜂の卵巣が発達しなくなり、子供が産めなくなるのです。
ローヤルゼリーの成分
はちみつの成分
- 糖質
- 水分
- その他の成分
ローヤルゼリーの成分
- タンパク質(15%前後)
- 糖質(14%前後)
- 脂質(4%前後)
- その他の成分(1%前後)
- 水分(66%前後)
(タンパク質、アミノ酸、糖質、脂肪酸、ミネラル、ヌクレオチド、ビタミン、ステロール、その他)
ローヤルゼリーの成分の特徴は、豊富なアミノ酸です。グリシン、バリン、ロイシンなど20種類以上になります。
次に、ローヤルゼリーは多くのビタミンを含んでいます。中でもビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、パントテン酸、ニコチン酸、葉酸等が多く含まれています。パントテン酸は成長をサポートするビタミンであり、老化防止のサポート役とも言われます。
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注目の成分アピシン
ローヤルゼリーはタンパク質、糖分、脂質、ビタミン、ミネラルの五大栄養素が全て揃っている食品です。
それらの成分の中で、どのような成分が人体にどのように作用するのか全てが解明されている訳ではありません。
そこで、茨城大学農学部の米倉教授らが、ローヤルゼリーには老化を防ぐ作用や生活習慣病の予防効果があることを突き止めました。
米倉教授らは、ローヤルゼリーに含まれる20種類のタンパク質の中で、特殊なタンパク質の存在を見つけたのです。これは、ミツバチの学名「アピス・メリフェラ」にちなんで「アピシン」と名付けました。以下は、教授らの実験内容です。
【実験その1】
培養中の人の血液にアピシンを加えると、1日で細胞が5倍に増え、5日後には7倍になる事実を確認しました。これにより、アピシンは細胞の増殖をサポートする働きがあることが分かったのです。
【実験その2】
ラットの肝臓の培養細胞を使った実験では、アピシンを加えなくても1日で2倍近くに増え、2日後から徐々に減少していきます。一方、アピシンを加えると、20日後に10%減にとどまりました。これにより、増殖した細胞を延命させる働きがあることが分かったのです。
以上の実験結果から、ローヤルゼリーに含まれるアピシンは細胞の増殖をサポートする作用や細胞死を抑制する作用、老化を防ぐ作用があることが分かってきたのです。
【実験その3】
更に、教授はネズミに高脂肪食を与えた実験によると、アピシンを含むローヤルゼリーが悪玉LDLコレステロール値を下げることが分かりました。また、中性脂肪を減少させる効果も期待できるようです。
まとめ
私たち人間の細胞は分裂して入れ替わっています。アピシンは、私たちの健康な体のサポートや美肌効果が期待できる成分であることが分かりますね。
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