にんにくはユリ科の多年草。
古代から、にんにくはエジプトやギリシャで栽培されていました。にんにくは薬として用いられてきた歴史があります。
その後、香味野菜として、肉や魚のニオイ消しや料理の味付け、強壮剤として用いられています。
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にんにくは薬草
歴史を数千年、遡ると、薬とは「薬草」を意味していました。
20世紀に入り、石油から医薬品が合成されるようになったものの、それまでは薬草を加工して食べたり、皮膚に塗ったりして薬として使われていました。
あらゆる薬草の中で、にんにくは複数の効果と効能が認められていたのです。
医学の歴史の中で、医学の祖と称されているヒポクラテスは、にんにくについて幅広い知識を持っていたと言われます。
当時、にんにくは体の洗浄剤、利尿剤として使われていました。
にんにくを茹でたり、焼いて食べることにより利尿効果が促進され、お酒を飲み過ぎた時にも効果があるとされています。
そして、にんにくは感染症、炎症の治療に使われていました。
当時から、にんにくは消化機能や排泄機能をサポートし、動脈を綺麗にする作用があると考えられてきました。
にんにくの成分と効果
にんにくの約60%は水分で、1片には、
・約1gの炭水化物
・0.2gのタンパク質
・0.05gの繊維質
・0.01gの脂肪
ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB3、ビタミンCが含まれています。
にんにくに含まれるミネラル成分として、銅、鉄、亜鉛、スズ、カルシウム、マンガン、アルミニウム、ゲルマニウム、セレニウム等の微量元素が含まれています。
更に、にんにくにはグルコース、フルクトース、アラビノース、イヌリン等の糖が含まれています。
にんにく特有の臭いは、硫化アリル類の「アリシン」によるもの。アリシンの殺菌力は強く、ビタミンB1の吸収を助け、スタミナアップの源。
ガーリックプレス(にんにく絞り器)でにんにくを絞ると、そのままアリシンを摂取できます。豆腐に絞ったにんにくをトッピングするだけで、簡単に食べることができます。
また、にんにくはジアリルジスルフィドやアホエン、S-アリルシステイン、セレン等を含むため、免疫力の向上と抗がん作用、血流を良くして内臓の機能を高める作用があります。これは、動脈硬化や血栓予防にもつながります。
次に、にんにくには無臭のスコルジンという成分が含まれ、これがスタミナ源と考えられています。スコルジンは新陳代謝を高める酸化還元作用があり、ホルモン分泌のサポート役でもあります。
にんにくに期待できる効果をまとめてみましょう。
- 免疫力の向上
- がん予防
- 疲労回復
- 動脈硬化の予防
- 冷え症の改善
- 殺菌
デザイナーフーズ計画
1990年代、アメリカ国立がん究所によるデザイナーフーズ計画で、がん予防に有効性があると考えられる野菜類が公開されました。
アメリカの国家プロジェクト「デザイナーフーズ計画」が発表した結論として、「ガンのリスクを低減させる食品の中で、最も重要視すべき食品はにんにく」という内容でした。
それ以降、にんにくは世界中の学者から注目を集めてきました。
現在、日本人の死因のトップはガンで約1/3。以下、脳梗塞、心筋梗塞の順。
特にガンに関しては、あるゆる食品の中で「にんにく」が効果的と考えられ、世界中の科学者のみならず多くの人が注目している食品になっています。
黒にんにく
黒にんにくとは、生ニンニクを高温多湿の中で長期熟成させたにんにく。
黒にんにくの見た目は黒に近い焦げ茶色のため、最初、ちょっと抵抗があるかもしれません。
ところが、口に黒にんにくを入れると、柔らかな食感で甘酸っぱいドライフルーツのような味わい。
黒にんにくは、ニンニク特有の臭みがほとんど無く、食後の匂いもほとんど気になりません。
黒にんにくは生ニンニクと比べて、
・S-アリルシステインが16倍
・アルギニンが3倍
・ポリフェノール6倍
黒にんにくは、毎日の生活でニンニクパワーを摂りたいけど、臭いが気になる方にピッタリの食品と言えます。
青森県田子町のにんにくや
純黒にんにく